植物原料100%天然染髪料

ナイアード

ヘナHENNA

ヘナ(HENNA)とは?

ヘナはミソハギ科の植物で、インドなどで古くから髪染めやボディペイントなどに使用されてきたハーブです。北インドのラジャスターン州はヘナの一大産地として有名で、学名をLawsonia inermisといい、和名は、指甲花(シコウカ)、ツマクレナイノキと言います。ヘナの「葉」の部分が白髪染めとして使われますが、かつては花も高価な香油の原料として、重宝されていました。

ヘナは、成長すると木の高さが3~6mの低木になります。白髪染めとして使うヘナは、大きく育ちすぎると染色力が落ちるため腰から肩ほどの高さに育った状態で収穫します。葉は先の尖った、長さ3cm、幅1.5cmほどの楕円形で、葉に赤色色素のローソン(lawsone)を含み、色をつけるため古くからインドなどでは髪染めやボディペイントに使われてきた植物です。

ヘナの魅力と効能効果

ヘナの魅力は大きく2つ。1つ目は、化学染料を使用せず、白髪を自然素材100%のみで染められること。2つ目は、髪染めをする度に得られるトリートメント効果です。ヘナのトリートメント効果ではハリ、コシ、ツヤが実感でき、髪がまとまりながらも得られるボリューム感と艶感は使った方に喜ばれるヘナの大きな魅力の1つです。ヘナが持つ収れん作用が髪をおおっているうろこ状のキューティクルを引き締め、髪の毛の潤いを保ち、摩擦をやわらげます。また、頭皮に優しく、毛穴の余分な皮脂を取り除くことで健やかな地肌を保ち頭皮ケアの効果もあります。

ヘナは、白髪染めとしてだけでなく、トリートメントとしても優れた植物なのが最大の特徴です。

ヘナが染まるメカニズム (仕組み)

ヘナの葉には、赤色色素のローソン(lawsone)が含まれており、タンパク質にイオン結合して絡みつき色を付けます。

髪の毛の主成分は、ケラチンタンパク質でできており、ヘナで白髪染めをすると白髪の部分にヘナ本来の色である赤茶系の色が入り染まります。

図にあるように髪の毛のケラチンタンパク質がもつプラス電荷とヘナがもつマイナス電荷がイオン結合し着色します。

一方で、黒髪の部分はほとんど色の変化はありません。

なぜならヘナには脱色作用がないため、黒髪の色を大きく変えることはありません。

実際は、黒髪も白髪と同様ヘナの色に染まっていますが黒は色の世界で一番強い色のため大きな変化はわかりません。

また、カラーリングで髪色を明るくしている髪にヘナを使うと、ヘナの赤茶系の色が重なり色合いが変化します。

白髪を茶系、黒茶系に染めるために必要な「木藍(もくらん)」

ヘナのみで染めると白髪を明るめに染め上げ、茶系や黒茶系に染めることはできません。ですが、ヘナに藍(インディゴ)の植物を配合すると白髪を茶系や黒茶系の黒髪になじむ落ち着いたお色に染め上げることができます。ナイアードでは、この藍の植物を「木藍(もくらん)」という名でご紹介しています。

ヘナの赤茶系の色と木藍の藍色を混ぜ合わせることで、色の調整をし、植物100%で白髪を茶系や黒茶系の黒髪に馴染みやすい落ち着いた色に染め上げる商品にしています。ナイアードヘナシリーズでは、南インドの契約農家で育てられた良質な藍を配合しています。

良質な「ヘナ」、「藍」とは

良質なヘナや藍とは、葉に多くの色素を保ち、濃くしっかり白髪を染め上げられることです。 その条件には、しっかり育った葉を収穫し、良い状態のまま水分を飛ばし乾燥させることで、水分による劣化を無くした原材料が良質なヘナや藍の条件になります。

植物100%のヘナシリーズの白髪染めは、植物の乾燥「葉」を粉砕しただけの非常にシンプルな商品のため、「原材料=品質」となり、素材の良し悪しがそのまま商品の品質にダイレクトにあらわれます。

良質なヘナをお届けするために、北インドのラジャスターン州で秋のみに収穫されるヘナを使用するようにしています。また、ヘナの良し悪しは、乾燥状態にも大きく作用します。良い葉を収穫しても乾燥状態が悪ければ劣化の原因にもなります。粉砕した状態のヘナから粉砕前の素材の良し悪しを見極めることは非常に難しいため、粉砕する前の「乾燥葉」の品質を確認することを大切にしています。

木藍の乾燥葉の選別良質な藍(木藍)をお届けするために、南インドのタミル・ナドゥ州の契約農家で木藍(もくらん)の栽培をしています。木藍は一年草のため毎年種を撒き、最低でも年2回の収穫ができますが一番しっかり育った1回目の「葉」だけを乾燥させ、収穫し使用しています。藍はヘナよりも水分に弱く、藍の葉に含まれている水分でも劣化を起こすため、収穫してすぐに乾燥場で水分を飛ばし、葉をしっかりと乾燥させます。こうしてできた原材料のヘナや藍は濃く、しっかりとした色に白髪を染め上げます。

現地スタッフと共に木藍畑を視察するナイアードではヘナ開発当初の1997年からハーブに精通している現地インドナイアードスタッフと共に品質管理を行い、収穫時期や製造時期には現地に日本からも赴き品質の確認に努めています。

ヘナのメリット

染めるたびに髪・頭皮が元気になる

植物100%だけで白髪を染められるということと同時に得られるツヤやハリのトリートメント効果は、ヘナならではの大きなメリットだと言えます。また、植物のみのヘナは、頭皮からヘナのペーストを塗ることができるため、一番気になる根元の白髪にしっかり色が入るだけでなく、頭皮の余分な皮脂や汚れも取り除き、頭皮をきれいにしてくれます。美容室で「髪質を褒められるようになった」というお声もいただくほど、染めるたびに髪が健やかになるのが実感できます。

染め間隔を気にしなくてOK

ヘナは毎日使用しても髪や頭皮に問題がないので、色をさらに濃くしたい場合や染め直したい場合も間隔を気にすることなく使えます。一般的な化学染料の染毛剤は髪を染めると、髪が傷み、だんだん毛が細くなるというイメージを持つ方もいると思いますが髪染めの常識をひっくり返してくれるのがヘナの白髪染めです。

また、植物100%のため、髪染めの中でも身体への負担が少なく、アレルギー症状が出る方も稀です。

ヘナのデメリット

黒髪の色を変えられない

ヘナには、脱色作用がないため黒髪の色を大きく変えることができず、黒髪の色を変えてのおしゃれ染めができません。

パーマがかかりづらくなる?!… ヘナで染めると収れん作用などで髪が健やかになるため、パーマがかかりづらくなる場合があります。

おしゃれ染めが楽しめない

ヘナ染めをしている髪の部分を一般の化学染料でおしゃれ染めをしようとすると思い描いた色に染め上げられない場合があります。一般の化学染料は髪を一旦脱色し、色が無くなった真っ白な髪の上に染めたい色を着色することで仕上げます。ヘナ染めをした髪は、脱色してもヘナの色が髪に残るためヘナの色と染め色が重なり思い描いた色に染められないということが起こりえます。

染め時間は40分

染め時間は40分と一般的な化学染料の染め剤よりも少し長めの染め時間になります。

ヘナのメリット、デメリットの特徴を理解することで上手にヘナとお付き合いいただければと思います。

ヘナは安心安全?

化学染料、保存料、着色料などを一切含まない植物100%のヘナは、刺激の少ない白髪染めです。

しかし、植物100%だから全ての人に安全、安心ということではありません。季節の変わり目やその時の体調により、ごく稀にかゆみや赤みなどの植物アレルギーの症状が出る場合もあります。

安心してヘナをご使用いただくために、事前のパッチテストをおすすめいたします。

ヘナの歴史

ヘナは、北アフリカから南西アジアまで幅広く自生し、古くから人々に愛され使用されてきた植物です。ヘナの歴史は古く、クレオパトラが髪や爪を染めるために使われたと言われているのは有名で、また、エジプト・ルクソールにある唯一の女性ファラオ、ハトシェプスト女王の葬祭殿にはレリーフとしてヘナが描かれているなど古くから身近な植物として愛され使われてきた歴史があります。

緊張を取り除き、リラックスできる効果もあると言われ、疲れた体や気持ちをリフレッシュさせてくれる植物として、インド伝承医学アーユルヴェーダの薬草としても使われています。

日本でヘナが白髪染めとしての販売が許可されたのは、2001年4月からのことですが、世界に目を向けるとヘナの歴史は途絶えることなく数千年と長きにわたり人々に受け継がれ、愛されてきた歴史を持つ植物です。